自然の陽光や風通しを生かして個性的に
S様(富山県高岡市)
いつかは建てなければ・・と思っておられたこともあり、ご主人が定年を迎えられたのを契機に実現されました。交通量のある国道沿いながら、屋内に足を踏み入れるととても静かなのは、エントランスが充実しているからでしょう。
奥様へインタビュー
建築に先立ち、基礎は念入りに行なうことになりました。例えば後ろは川で前は国道なのですが、土地が道路より低いものですから、高さを合わせるために、たくさんの土を入れて(盛土)あります。それによって前庭も木や石を動かさなければならない状況でしたので、前から庭にあった三本の大木や大きな石の移動は本当に大仕事でした。
結局一本がどうしても移動できませんでした。庭木の配置や石の置き方が変わり、同じ木や石でも違って見えるという新鮮さはありますが、まだまだこれから時間をかけて庭造りも愉しんでいきたいと思っています。
建築に際してこれだけは!といったお話はご夫婦でおありでしたか?
二人ともあまり細かいところは気にしませんでしたが、主人は台風や地震といった自然災害に強い家であれば満足だという方で、あとは信頼して設計士さんにお任せする感じでした。
奥様の家づくりへの思いは?
私は専門的なことはわかりませんが、設計士さんにまったくお任せするより、なにか自分の味も出したいなと考えていましたので、自然の陽光や風通しを生かせるような『シンプルなものに』とお願いしました。
一番お気に入りの場所はどちらですか?
ダイニングキッチンの吹き抜け天井です。外側はガラス瓦、室内はワーロン紙の格子戸なので、明るいですよ、自然の採光で新聞が読めるのは気持ちいいですね、最高です。いまからの寒い季節には、陽ざしが暖かいのではないかと思います。
この夏はとても暑かったので、緑のカーテンを植えてみようかとも考えましたが、ゆっくりと来夏の楽しみにします(笑)。
こだわりポイント
玄関正面の中庭
家の後ろに川があり、昔から川風が涼しいので、設計の段階で玄関の正面に中庭を造り、風の通り道を作っていただきました。
二つの玄関
日頃は畑から出入りすることも多いので、正面玄関とは区別しました。
枠の内の再利用
先代からの譲り受けた材料を使うことには、むしろ子供たちが賛成しましたね。建具やふすまなども一部再利用しています。